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人間万事 塞翁が馬 [ちょっとまじめな話]

最近ちょっと涙腺がゆるい。
ここしばらく肉体的・精神的に切羽詰まった状況がもう1ヶ月半ほど続いているので、フッとその緊張感が途切れる瞬間が訪れた時に、いろんな感情や想いが決壊したダムの水のように堰を切って流れ出そうになる感覚である。

でもそれは、悲しいからではなく、仕事に対する想いや家族に対する想い、自分のこれまでの道程に対するものであったりする。

今日連載を終えた、ダイキン工業会長井上氏が日経新聞の『私の履歴書』に執筆した文章の中で印象に残ったフレーズがある。

「経営者に求められる資質とは何か。わたしには持論がある。経営者には美しいものを見たり聞いたらしたときに心底感動する人が多い。美しい音楽を聴いて、あるいは心温まる話を聞いて感動する感受性がなければリーダーとしては成功しないようだ。」

他の経営者や有識者と比べるとどこか垢抜けない感じの連載ではあったが、その分人柄と考え方が違和感なく伝わる連載であった。
僕は経営者でもなければマネージャーでもないわけだが、何となく井上氏が言わんとしていることはわかる気がした。

いたずらに年次を経ると、何かにつけてちょっと斜に構えてみたり、うがった見方から入る人の多いこと。
まるで、物事を真正面から受け止めないことが何かのアイデンティティになっているかのように見える人も少なくない。

でも、素直に感動することは感動して、聞き入れるべきことは聞き入れて、異論があるときは直接自分の考えを伝えて、何事にも真摯に向き合う姿勢こそが人生や価値観を研鑽するための一番の研磨剤になるのではないだろうか。

今、いろんな意味でキツイ状況にあったりするが、そんな気持ちを忘れずに日々過ごしていきたい。

同じ日経新聞の連載というところでは、マックス・ウェーバーの有名著書、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に関するコラムがあるが、まさにマックス・ウェーバーも彼の著書の中で言わんとしてきたことは、「プロテスタンティズムという倫理感=禁欲的な自己規律に基づく心的態度」が実資本主義経済に寄与した影響度合いを宗教学という側面から分析したものであり、非常に興味深い。
彼の統計的な分析手法の原点には必ずしも論理的ではない部分も見受けられるが、時代の中で大勢を占めた群衆の価値観・倫理観を経済指標の一つとして仮定を設定し、反駁していくという展開は面白い。

人間結局、心の持ちようなんだろうな。


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