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瞬殺 [ちょっとまじめな話]

明日の朝起きたらいったいどうなっているんだろう!?
リーマンブラザーズの破綻から始まって、メリルリンチのバンカメリカによる買収、そして今現在ほぼ瀕死状態に陥っているAIG。

流石に気になって会社を出る間際にBloombergで開始したばかりのNY証券取引所を見てみたが、AIGの株価は2ドルちょっと。
チャートで半年前を見ると70ドル近くをつけていたので、たった半年で市場価値としては90%以上が吹っ飛んだことになる。

おごれる平家久しからず、盛者必衰のことわりとは言うが、昔の時代の衰退は徐々に局地戦で負けが込んでいってゆっくりと沈んでいくと言うのに比べて、昨今の企業破綻はというとほぼ瞬殺だ。
こんな時に思い出すのは、あるたとえ話。

ある森の中に池があって、ある時水草が異常繁殖してどんどん池を覆ってしまった。
水草は毎日倍々に増えていき、池の半分を覆ったときに初めて池の生物達は問題に気がついて、このままでは酸欠してしまうと慌てふためいた。
さて、それは水草が池を覆い尽くす何日前だったでしょうか?

という話。

もちろん、毎日倍になるので全員が気づいたのは全て覆い尽くすたった一日前というわけだ。
そしてさらに付け加えると、5日前ですら水草は池の3%を占めているに過ぎないのである。

ここまで至る経緯は、誰が見ても破滅しか見えないサブプライムというスキームが止まらなかったこと、そして歯止めがきかなかった政府や経営者の問題は大きいにしても、事が起きたときの直滑降さがすごすぎる。

こういうときこそ国の実力が試されると思うのだが、そう思ってYoutubeに特集されている5人の自民党総裁候補の演説を見てみたが・・・こ、こりゃひどいな。

全員のプレゼンテーションの下手さ、政策の薄さ(「活力ある経済を取り戻し、10年以内に日本のGDPを18位から5位にします。」って、正直突っ込みどころが多すぎて泣きそうだ)、服装の地味さ(せめてスーツのサイジングやネクタイのカラーコーディネーションくらい気を遣って・・・)、全てにがっかりする。
そして多くの候補者が、「党員の皆様、党友の皆様、私が今回立候補しました○○と申します・・・」って、事実上の1党政権なのに、国民の皆様という呼びかけをしない感覚のズレにビックリするわ。

自民党総裁候補が「政治の信頼を取り戻して経済に活力を!」と訴えている同じ時間軸で経済が崩壊して政治への不信感が底の底に堕ちていくとは、なんと諸行無常なことだろうか・・・。
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