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雨雲、入道雲、ヒコーキ雲? [ちょっとまじめな話]

前からその存在は知っていたし気にはなっていたのだが、導入するインセンティブが働かないままになっていた。
が、ついにDL版を購入してインストールしてみました、ATOK2008プレミアム。

知っている人なら知っている、いわずとしれた日本語入力ソフトなのだが、Windowsには幸か不幸かMS-IMEというソフトが標準で入っているため、特に別途ソフトを購入する必要性を感じる場面は少ないかもしれない。
ただ、何となくネットを見ているときに、Microsoftが日本語IMEの開発環境を中国に移したという記事を見て、何ともいえない不快感を感じ、プチ不買運動の一環としてATOKを買ってみた。
いくら企業としての人件費や原価の問題があっても、その国の母国語を入力する唯一の専用ソフトを違う国で開発するというのは、いかがなものか。
まさに昨日の記事にも書いた以上に繊細なCustomers Preferenceに負の作用があるんではないですか。
まあ、単純にソニースタイルのポイントが余っていたというのもあるけど。

使用感はというと、まだ1日しか使っていないが、確かに変換効率はいい。
長文をタイプした後に変換をしてみても、文節や単語の誤変換というイライラは軽減されている気がする。
でも、驚いたのは付属ソフトの使い勝手の良さだ。

今回購入したのは、プレミアム版という付属の辞書や追加ソフトウェアがバンドルされているバージョンな訳だが、そのうちの辞書ソフトなどが便利だ。
ATOK2008の辞書ソフトを音にしたまま、日本語や英語にマウスカーソルを合わせると、その意味をポップアップ表示してくれるのだ。
さらに、個人としてはあまり使わないが、ネットの最新用語についてもはてな(Hatena)のサービスを利用して、最新の意味を表示してくれるという。
コレは自分のPCの中にある辞書ファイルを参照しているのではなく、ネットにある情報を瞬時に引用してきて表示しているわけだ。
まさに最近よく言われる、クラウドコンピューティングである。

クラウドとは英語で雲のことだが、クラウドコンピューティングとはソフトそのものではなくその裏にあるサーバー環境やインフラがそのソフトの差別化と競争力の鍵になっていることを指している。
例えば、検索をするときはGoogleを使っているし、写真の管理と日本にいる家族との共有には同じくGoogleのPicasa2を使っている。
さらに、あまり見ないけどGoogle Earthも非常に面白いソフトだ。

それらのソフトを使う理由は、ソフト自体の完成度もさることながら、そのレスポンスがきわめて良好だからという理由に他ならない。
例えばいくらいい検索結果を得られても、いくらバーチャル旅行を経験できても、一回の動作に10秒も20秒も待たされたら決して使いたいとは思わない。
ソフトの作り込みの良さを実感できるのは、意識しないくらいのレスポンス速度があってこそなのだ。

そのため、GoogleやMicrosoft、Yahooなどはサーバー設備のハードウェア投資に躍起になっている。
一昔前なら、サーバーはラックマウント型をとにかく積み重ねたり、ブレードと呼ばれるようなより設置利便性の高いものが目についたが、今やなんとコンテナ型が主流だという。
文字通り、貨車のコンテナにぎっしりサーバーを詰め込んで、冷却機能までも考慮した一つの固まりとしてコンテナごと納入するわけである。

大は小を兼ねていくのは経済学的には規模の経済性といわれるが、ネットビジネスのそれは単価コスト引き下げ要因になるのではなく(そもそもそれらのサービスのほとんどは一般消費者にとってはそもそもフリーサービスな訳だし)、直接提供サービスの質の向上につながるところが大きく性格を異にするところなのだろう。

で、ふと考える。
金融業界にも、クラウドフィナンシャルサービスはあるのかと。

世界規模での資産運用や、他国での商品やサービスの成功事例の共有など、ネット社会ほどの規模=強みという直接的な図式は成り立たないが、全くゼロではないだろう。
規制も税制も顧客志向もディストリビューション構成もマクロ経済も人口動態も違う中で、どこまで世界的な金融業界としての強みを発揮できるか。
今の仕事のコアになる思想でもあり、きわめて局地的にではあるが自分のProjectの中でその優位性を明らかにしつつあるものでもある。
そして、うちの会社が全世界に向けてこれからまさに発していくメッセージにも、その思想は貫かれている。

変に斜に構えず、会社のフィロソフィーを理解した上でお客様と真摯に向き合うことが何より大切。
もちろん、部署によっては顧客は従業員であり、代理店でもあるわけだ。
その雲が雨雲になってしまうのか、はたまた入道雲かヒコーキ雲なのかは、一人一人の仕事への姿勢の積み重ね次第だろう。

さて、ATOKの開発販売会社であるジャストシステム。
母親が徳島県出身ということもあり、徳島県に本社を置く企業として応援したいというの購入動機の一つになったことは間違いない。
他にはポカリスエットの大塚製薬なども有名だが、東京本社集中化の流れの中で地方に本社を持って日本全国で勝負している企業は、国としても大事にしていくべきだろう。

社会人としてのキャリアの後半には、自分にゆかりのある京都か徳島で、そういった企業もしくは自治体を支援するような仕事に是非関わってみたい。
できれば、フランスとの橋渡しになるような役割ができれば、きっと素晴らしいことだろう。

まだまだ一日一日が必死な身で言うのも何なんですけど。
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