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小売店って本当に要らない? [ちょっとまじめな話]

先週は当初予定されていたエビアンでのミーティングが急遽キャンセルとなったため、なんだか肩透かしを食らったような気分だった。
とはいえ、既にプレゼンの準備は終えていたので業務量的に軽減があったわけでもなく、むしろその場でNext Stepsについての承認を得ようとしていただけに、ミーティングに代えてこれからどのように関係者の合意を取り付けるかが課題になってしまった。
ボードのメンバーはまさに世界中に散っているし、内容的にも単純ではないため、E-mailだけでやり取りするわけにもいかない。
やっぱり合意を得たり議論を交えたりするにはFace-to-Faceに勝るものはないのだ。

さて、それは来週以降に考えるとして、パリの街を歩いていて感じるのは、日本と比べてまだまだ小売店、専門店が多いと言うこと。
たとえばFromagerie(チーズ屋)やBoulangerie(パン屋)にしても、街中にたくさんの専門店を見かける。
もちろんスーパーマーケットも増えてきているのだが、だからと言ってそう言った小売店が閑散としている様子はあまり見かけない。
理由は、専門店には専門店の品揃えがあるし、何よりもそこでの買い物には会話があるからだろう。
フランス人はこの会話をとても大事にしている。
まあ、悪く言えばとにかくおしゃべり好きなだけなのかもしれないが・・・。

こちらに来て「ベビーシッターを頼むときって、どこでお願いするの?」と聞いてみると、ほとんどの場合「パン屋で聞けばいいのよ」と言われる。もしくは薬屋や美容院と言う人もいる。
つまり、そういった専門店の人は近くの住民と日々会話をしており、誰の家に何歳くらいの子供が何人いるか、どの学生がアルバイトを探しているのか、そういった地域情報を把握しているからと言うわけだ。

人間関係がよくないと言うパリですらそういう状況なので、地方に行けばなおさらだろう。

ビジネスとして考えると小売店や卸の存在はそれらに支払う中間マージンが消費者への価格に反映されて結果的に消費者にとってはマイナスになるということがよく言われ、DellやAmazonのダイレクトビジネスモデルの成功の大きな一因はそのデメリットを解消したからだというのは理解できる。

ただ、そこに価格以外の価値があるのであれば、存続する意味は十分にあるのだろう。
消費者の金銭的な価値以外の価値をどのように図って定量化するのか、まさにマーケティングとしても考えなければならないポイントだ。

じゃあその価値を決める内的・外的要因はどのようなものがあるのか、それをMECEでダブりなしモレなしで図示してみると結構面白い。
そして、それぞれの要素にできるだけ根拠のある数字を当てはめてみて市場予測をしてみる・・・まさにフェルミ推定なわけだけど、こういうトレーニングを休日の散歩中にも考えていくことが大事なのでしょう。
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