Chez l'ami Jean [うまいもん]
何かいつも食べ物の話ばっかり書いている気がするが、今回もまた。
この日は年に一回の滞在許可証、Carte Sejour (カルト セジュール)の更新の日。
厳密に言うと僕自身は3年更新のCarte Sejourを持っているので更新の必要はなく、更新したのは妻の1年更新のもの。
この日は他にも来年9月に幼稚園に入学する現2歳児の入学面接があり、ちび子が申し込みをしていることもあり結局1日休暇を取ることにした。
午前中は朝ちび太を幼稚園に送りに行く時に全員で出発し、その後にちびこの面接を済ませ、その足で僕とちび子は家に帰り、妻は滞在許可証の更新に行くというスケジュール。
折角なので昼前に日本人のベビーシッターさんにうちでちび子を預けて、パリに来て2年間で2回目の夫婦だけでのランチに行くことに。
ちなみにこのベビーシッターさん、ちび子は「さくらんぼのひと」と呼んで大のお気に入り。
てっきりさくらんぼのアクセサリーでもつけてたのかと思いきや、初めて会った時においてあったさくらんぼを全て種を取って食べさせてくれたかららしい。さ、さすがちび子。
さて、無事ちび子を預けて夫婦で待ち合わせて向かった先は、7区にあるビストロ、Chez l'ami Jean(シェ ラミジャン)。
Chez l'ami Jean
27, rue Malar 75007 Paris
TEL:01 47 05 86 89
店内はいかにも下町のビストロといった感じで飾らない雰囲気が素敵。
ちび太が生まれてからというもの、この5年間で子供抜きの夫婦二人で外出したことなど片手で数えるほどもないので、なんだか特別な感じがしてそれだけでも楽しかったのに、このビストロの料理の美味しさときたら・・・これまでは同じく7区にあるCafé Constantがコストパフォーマンス的に一番だと思っていたのだが、それを遙かに凌駕していた。
ただ、難点は非常に難解なメニュー。
それぞれの品を見ても、抽象的な書き方で全く想像が付かない。
それでも店員さんに説明してもらって頼んだのが、
豚と野菜のパテになる前段階のような前菜(?)
昔ながらの野菜の温野菜スープ
骨&皮付き豚肉のグリル
リードヴォーの煮込み
・・・どれもただただ感動するほどの絶品でした。
でも、厨房を覗いて「なるほどなあ」と思うことが。
それは、5人ほどいる調理場スタッフのうち2人が日本人だったこと。
パリのカフェやレストランで個人的に感じる問題は、お客さんと給仕する人と厨房で働く人たちの間のギャップがものすごいということ。
厨房で働く人はかなりの割合で移民の人々で、そういう人たちが純フランス人の顧客のために必死に働いているわけだけど、そんな中で日本のように「お客様の立場に立って・・・」という考え方をするのは中々出来ることではないだろう。
その点、日本人はそういう固定観念が無く、美味しい物に対しては一生懸命働く所があるので、調理人という分野は本来向いているのかもしれない。
いずれにしても、デザートのRiz au lait(リ オレ)、日本語で言うとお米とクリームのデザート、まで全てが驚くほど美味しかった。
一緒に頼んだCotes du Rhoneも素晴らしく、やっぱりこういうカジュアルな下町のビストロにはBourgogneでもなくBordeauxでもなく、Cotes du Rhoneがしっくりくるなあと再確認した。
これまでが少なくともパリで過ごした2年間では2回しかなかったので、果たして次の1回がパリを離れる前に実現できるかどうかも分からないが、たまにはこうして夫婦水入らずで出かけるのも大事だわ、やっぱ。
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