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日本人として [ちょっとまじめな話]

政治に関するエントリーは内容が内容なだけに誤解を生む恐れもあり、あまり書きたい物では無いのだが、将来振り返ってみて往事に対するその当時の想いとその後の経過がどうであったかを確認するという備忘録的な意味も含めてたまに書いている。
と堅苦しい書き出しをしたのだが、そんなことがどうでも良いくらいに最近の日本の政治の迷走(暴走?)がすごい。
国外から記事を通じて毎日ニュースを見ていると、テレビのニュースキャスターのコメントや番組構成の変なバイアスがかからないだけに(もちろんいかなる記事においてもバイアスは少なからずかかっていることに違いは無いが)、逆に問題の深さをリアルに感じたりする。

それにしても、ひどい。ひどすぎる、民主党。
鳩山の普天間問題に対するブレブレ(といっても本人はブレているという自覚すらなさそうだが)もすごい。
そもそも自民党政権下の約束であろうが、日本とアメリカの政府同士が合意した基地移転を白紙撤回することを選挙公約に掲げたという時点で人気取りの浅はかさを通り越した愚行だが、さらに組む必要が必ずしも無かった連立政権の中で国会的に超マイノリティーの社民党や国民新党に振り回されている時点で、誰がそんな政権を支持するのだろうか。
でも、元はというと日米合意がなされてから10年以上ほったらかしにしていた自民党に大半の非があるのは見誤ってはいけない点だ。
さらに呆れて物が言えないのが、母親からの政治資金献金問題。
そもそも60歳を超えたおっさんがママから月1500万円を超えるお小遣いを、しかも兄弟でもらってるって、何それ?
弟の方なんて「男としてけじめをつけて、贈与税を納税する」なんて言っているが、生前贈与を受けるだけ受けておいてバレたら納税するという方法がまかり通るのであれば誰も贈与税なんて払わないだろう。
来年の確定申告の時期に一体税務署はどんな対応をするのだろうか。
法律や税務は、法治国家においては「知らないことは罪」となってしまうと理解していたのだが、この辺りについては年末にパリに遊びに来る高校時代の友達の裁判官夫婦に色々話を聞いてみたい。

そして極めつけが、小沢の中国訪問。
600人を引き連れてこの時期に訪中という時点で理解不能だが、毎朝起き抜けにネットで日本のニュースをチェックしていて(パリの朝=日本の夕方なので)眠気が吹っ飛ぶくらい驚いたのが、小沢の中国での発言。
「(日本で)解放の戦いはまだ済んでいない」「私は人民解放軍で言えば野戦軍の司令官として頑張っている」といったそうだが、先進国の首脳が89年の天安門事件で民主化を望む学生デモを無差別に殺戮した中国人民解放軍に自国の政治状況をなぞらえて発言するなどと言うことは恐らく初めてだろう。
その後の韓国での来年国会での永住外国人地方参政権問題を確約する可能ような発言や、昨日の帰国してからの天皇陛下と中国国家副主席とのゴリ押し的な会見設定に対する記者会見の映像など、内閣の一員でもない幹事長の発言として異様としか言いようがない。
どう好意的に見ても国益を損なうために政治活動をしている、亡国政府にしか見えないのは僕だけだろうか?

約140年前に征韓論で西郷隆盛と大久保利通が激しくぶつかった際に、「戦争で国が滅んでも良いのか」と問う大久保に対して西郷は「人が死んで死んで、国を焼き尽くして、その中から生き残った者が新しい日本国をつくればいい」と言ったと言われるが、これは究極的な暴論ではあるもののその本当の趣旨は維新の成功により急速に過去の物となりつつある武士の精神文化を尊重し日本の将来に役立てようとするためのものであると思うし、また当時帝国主義を持って急速に台頭してきたロシアに朝鮮半島を取られたら終わりという危機意識から出た国防論でもあると理解できるので、単なる亡国論とは一線を画す物だったと思う。かといって戦争を肯定する訳ではないし(そもそも西郷は戦争のために訪韓するつもりは無かった)、もちろんその後の西南戦争の薩軍の戦略的粗暴さを見ると、征韓論を是としていた場合の国家的損失は計り知れなかったと思うけど。
そういう発想と比べると、同じ日本国民を厳しい状況に追い込むにしても、それによって将来的に日本が反動を持ってさらに発展するような未来像を描いた上でのことであるとはとても思えないし、その片鱗もない。

長々と書いたが、そんな個人的主観を超えて海外で実感するのは、この日本の現政権は他の国から見て完全に嘲笑されているという屈辱感だ。
子供手当はOECDが経済的に無意味という声明を発表し、フランスで伝えられるのはせいぜい日本の首相とその妻の奇人変人ぶりという程度。
経済のニュースではトヨタが赤字というくらいが関の山で、後は中国・インドの話題ばかり。
世界に誇るべき歴史と文化と経済を持つ日本人として、このままで良いわけがない。
これはナショナリズムという粋の物でも何でもなく、海外に長期間滞在した日本人であれば誰しもが恐らく感じるであろう日本のすばらしさと自発的に思うそれを大切にする心の問題だと思う。

そう思うと、やはり日本人は少しの期間であれ日本を出て暮らしてみるべきだ。
もちろん簡単なことではないが、そうする気概と努力をすることを考えてみることだ。
そして今度はその経験を持った僕らのような日本人は、どういう形であれその経験を如何に日本のために役立てるかを必死に考える責務を負っていると思う。
仕事以上に自分に何が出来るかということを考えさせられる毎日だが、まずはそうやって考えることが大事だと信じたいし、考え続けることできっと自分が日本に貢献できる道のヒントを見つけられると信じたい。
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