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Moving back to JAPAN [仕事]

2月から約4ヶ月にわたって主に日本とアメリカで次のアサイン先を探してきたのだが、先日正式に日本からのオファーを受諾して、9月末に次の職場で就業開始することとなった。
普通に考えると駐在員としてパリに来ている以上、その任期終了とともに元のエンティティに戻るのは既定路線のように感じるが、うちの会社のようなグローバルな外資系企業で、ある一定以上のポジションで次のアサインメントを探すのは業界他社に転職するのとあまり変わらなかったりする。
僕も実際英語でCV(履歴書)を書いて、仕事で懇意になった役員に送り、それぞれと電話、ビデオ会議、対面で面接を実施してきた。
その中で、最終的に日本からのオファーを選んだのは、上司とそのボスの2人のフランス人役員からのアドバイスが大きかった。
以前もBlogに書いたように、次のアサインメントを探すに際して自分に課した条件は主に二つで、チームマネジメントとオペレーショナルな業務に関する責任を持てるポジションというものだ。
当初は第一候補としては日本、それ以外にはどんな国からのオファーでも、中央東ヨーロッパや地中海・ラテンアメリカおよびアジアといった新興国でもOKというスタンスだったのだが、その時に言われたのが「両手にリスクを抱えてはいけない」ということ。
つまり、僕にとっては自分のチームを持つことが始めてな訳で、それと同時に全く知らない環境(=初体験の国)だとすると、まさに知らない地で知らないことを始めることになってしまう。
上司曰く、そんな環境でももちろん自分なりの付加価値は出せるだろうが、それを出し始めるまでの期間と短期間で次の組織に提供できる付加価値の総量は、片手だけにリスクを持ったときに比べて少なくなってしまうし、何より自分が知らない環境だと自分自身のやっていることに対して正当な評価が出来ないと言うこと。
これはまさに筋が通っていて、確かにそうだと思わされた。

そういう経緯もあり、日本のかつて7年半働いた現地法人の中の複数の部門で職探しを始めたのだが、簡単にいくとは思っていなかったが、思っていた以上に骨の折れるプロセスだった。
今回骨身にしみて分かったのは、まず魅力的なのに空いているというポジションはあり得ないということ、そして特に日本の場合、変化を求めていながらも実際は異なるバックグラウンドを持つ人間の参加を必ずしもウェルカムに思っていないと言うことだ。

最初の点をさらに具体的に言うと、管理職として職を探す以上はもうポテンシャルを見込んで採用してもらうという訳にもいかず、必然的に交渉は「自分だったらあなたの組織にこのように貢献が出来る」ということをデモンストレーションすることになる。
当然7年半もいた組織なのでその中にいる人もよく知っているだけに、暗黙的に「今いる人よりもプラスになる」という方向で話をしなければならないのはかなり苦痛だった。
もちろん話の中で露骨に相対的な話はしないが、最終的に空いているポジションがない以上は次の上司にとっては配置転換をする以外にないため、それを思うと気が重かった。

2つめの点は、まさに先日の全世界を集めたコーポレートミーティングでうちの会長がクロージングスピーチで述べた、"Everyone understands they need to change but everyone sees it as someone else's problem" という点に要約されるのではないかと思う。
今回最終的に魅力的なオファーがもらえたポジションも、そのレポートラインがCEOから直属の上司となる役員まで、イギリス人、ドイツ人、アメリカ人という外国人ラインだったことでもよく分かる。
だからといって個人的には外国人よりのマネジメントスタイルを取る気も全く無いし、出来る限り日本のスタイル中心に、日本を外から見て感じた欠点をパリで得た経験を元に補完するような方向でチームのモチベーションを上げながらチーム全体でバリューを提供するような、遊撃的な組織を作りたいなんて考えている。

なにぶん初めての経験なので、これまで数年間想い描いてきた「もし自分がチームを持ったら」という想いを反芻しながら、これから数ヶ月間、チームメンバーと始めて対面で接するその時まで悩み抜くことになると思う。

今年の後半は色々また変化があると思うと、今からとても楽しみ。
でも、パリを離れる前に先週上司から9月末までに大急ぎで取り組まなければならない新たなプロジェクトにアサインされたので、それでイッパイイッパイになりそうだけど・・・。
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