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L'activité [仕事]

今週はホンマよー働いた。
月曜朝のイタリアから始まって、香港、日本、US、ベルギー、フランス、スペイン、ドイツ、UKとそれぞれ1時間のテレコン。
それぞれのテレコンの前には各国20-30枚の資料を読み込んで、テレコン後はミニッツを作成して、昨日今日で40枚程の資料にまとめ上げて来週のプレゼンの準備。
しかもそれぞれのテレコンはこちら一人に対して各国2~3人という数的不利。
いや~マジでキツい一週間だった。

そしてその一週間の最後の金曜日に、午前中いっぱいをかけて社内の50人程が参加する一大ミーティングがあった。
これが何とも印象的というか疲れるというか面白いというか、まあとにかくすごかったのでちょっと長文になるだろうけど書いてみたい。

ミーティングの趣旨を一言で言うと「いかにして顧客視点にたった対応をするか、対応ができるか」というもの。
最近新しいブランドイメージを打ち出したことと、特に今所属している組織はノンオペレーショナルカンパニーなので、直接エンドカスタマーとの接点がないこともあり、特に力を入れたイベントになったのだと思う。

日本でもこういったミーティングというかセミナーに参加したことはあるが、フランスではこういったセミナーへの力の入れ具合が違う。
ちなみに、参加者50人中非フランス人は僕だけで、当然フランス語オンリー。
そしてプレゼンを聞くだけではなく、2時間近くにわたるビジネスゲームが中心。
この時点で、切羽詰まった状況がご想像頂けるかと思います(笑)

前半の1時間半は映像やプレゼン資料を使った講師の話が中心。
でも、日本と違って常に参加者と講師が意見交換しながら進めていくのがいかにもフランス。

前半の最後に、「では実際に6人の異なるお客さんの様子を見てみましょう」ということになり、映像がスクリーンに映し出される。
すると、郊外に住んでるおじいさんや、小さい子供がいる女医や、トラック運転手のお兄ちゃんがそれぞれの日常の中で自分が日々感じていることを、時には愚痴っぽく時にはヒステリックに時には楽しそうに語っている。
またこの映像が映画みたいなクオリティ。

6人それぞれの紹介が終わると、音楽とともに彼らがパリの街でそれぞれの生活の中ですれ違う様子が移った瞬間、爆発音とともに暗転。
で、前半終了。

正直この時点で僕の頭にはパパパパパッとはてなマークが点灯。
講師の説明するフランス語は何となくわかるが、一般のお客さんがまくし立ててるフランス語は全然ついて行けないので、ビデオの意味するところがさっぱりわからん。

で、休憩を挟んで始まったのが、ビジネスゲーム。

6つ程あるテーブルにそれぞれの顧客の情報がバラバラにファイルで配られ、後から理解したところによると、どうやら現在それぞれの顧客がトラブルを抱えていて、それを散在する情報をお互い交換しながら如何に満足度の高いサービス・コミュニケーションが取れるかと言うことらしい。たぶん。

で、机の上には電話がセットされ、どうやら顧客と電話で応対もしなければならないらしい。
その時点で「電話って、実際誰がかけてるんやろ?顧客役の社員が外で待機してるんか?」それ以前に、ファイルにびっしり書かれたフランス語の情報がよーわからん。

まあ、しゃあないか。みんなの様子でも見ながら過ごそうかな。・・・なんて思ったのが甘かった。
なぜなら行動は2人1組で、しかもフランス人はこういうビジネスゲームでも開始即めちゃくちゃ真剣にめちゃくちゃ積極的に参加するからだ。

ペアになったフランス人はこっちがフランス語がかなり厳しいことには全然お構いなくフランス語でガンガン討論してきて、意見を聞いてくる。
こっちもせっかくなのでちょっとでも役に立とうと拙いフランス語で意見を言うのだが、彼の期待値には沿っていないようですごいがっかりされる。これ、マジ凹みます。

そうこうするうちに、電話が鳴って、どうやら担当の顧客かららしい。
たまたまペアのフランス人が席を外していたので、仕方なく出ると、よーわからんがヒステリックに怒ってる。
なんかよくわからんなりに対応したところ、「何でもいいけど、早くしてよね、早く!」みたいに言われて電話を切られ、それを戻ってきたペアの相手に伝えると、「それ対応がまずかったんじゃないか、マジでまずいなそれは、ったく」みたいな感じで真剣に言われ、めちゃくちゃ凹む。
ていうか、個人的にはむしろフランス語のキャパを考慮してもめちゃくちゃ善戦してたと思うんやけど。

で、ここから面白いのが、「よし、お客さんに手紙を書こう」と相方が言い出して、白紙のノートに手紙を書き出した。
で、金融機関という設定だったので、「少しでも早く支払いをしてあげよう」と同じく白紙のノートにボールペンで小切手を書き出した。
いや、そんなソリューションありかよ!と思ってたらさらに、「大事なお客さんなんで、手続きの際の手数料を今回はこっち負担にして誠意を見せよう」とまた白紙に書き出した。
この時点でいろんな意味でバババババッとから中からはてなマークが飛び出す。
でも、これが実は正しい対応だったらしい。わかるか!

テンションとカルチャーとルールと法規制と、全てが違いすぎてその場の対応では全くついていけまへん。
でも、後から思うにそういう違いを肌で感じられたのはすごいいい経験だったけど。

で、いろいろやりとりした結果、終盤にさしかかると、なんとビデオに出てた俳優が実際の顧客として部屋に来店。
しかも怒ってる顧客は怒ってるし、演技とは思えない勢いだ。

で、最終的に2時間近くのビジネスゲームが終わって、結果採点となった。
またこの結果採点が日本と全然違う。
日本だとサービスの質というと、期限厳守や迅速な対応を思い浮かべるし、こういうゲームの評価は期限内に対応できたかできなかったかというのが焦点になるはずだ。
でも、ここはフランス。
採点方法は、顧客を熱演した(というかまだ熱演してる)俳優陣が、顧客としてこちらからのコミュニケーションをどう感じたかが基準となる。
つまり、結局成果物は何も得らてなくても、それまでのコミュニケーションが心地よければ合格で、そうでなければ不合格となるのだ。
正直、え、なにそれ?と思ったが、フランスは何をするにしてもネゴと会話の文化、1年住んだ今なら理解はできる・・・けど、あまりに背景や前提条件が日本と違いすぎて、最後の最後までいまいちついて行ききれなかったけど。

その後締めがあった後に、なぜか部屋を出る際には全員に記念のショコラが贈呈された。
ほんと、何かあるたびにショコラが配られるのがこれまたおフランス。

全て終わった後に、係の人が来て「あなた途中でだれかと英語で話してたでしょ?もしよければどうぞ」と今日の全ての説明の英語版資料を渡してくれた。
って、最初に渡さな意味ないやんけ!!とすごい勢いで突っ込みかけたけど、「あ、メルシー」と言って頭を下げといた。
いやはや、なんともジャパニーズ。
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