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チェンジマネジメント [仕事]

何度読み直しても新たな発見がある、僕の仕事上のバイブルとも言える三枝匡戦略3部作の一つ、『V字回復の経営』。


V字回復の経営

V字回復の経営

  • 作者: 三枝 匡
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2001/09/17
  • メディア: 単行本



残り二つの『戦略プロフェッショナル』と『経営パワーの危機』と比べると、よりチェンジマネジメントにおけるマインドチェンジの重要性にフォーカスしていると思う。
初めて読んだときからずっとまねをしたいと思っていたのが、潰れかけた事業部を立て直すために精鋭を集めて徹底的な課題洗い出しを行う合宿のシーン。
実は先週、状況は異なるが丸一日缶詰でのマネージャーだけでのオフサイトミーティングを実施した。

本の中の世界とは、見た目の業績がそこまで悪くなかったり(むしろ上半期では歴史上初のトップシェアをとったりもしたのだが)、製造業ではなく金融業であるため生産・在庫・値付けと行った課題が全く異なっていたりと前提条件は大きく異なるが、それでも「何かを変えなければこれ以上の伸びは到底望めない」という危機感は、部門の戦略担当として相当の焦りを感じている点は同じ。
そしてその何かとは、仕事や組織の仕組みももちろんだが、そこで働くミドルの意識改革が絶対に必要で、そのために危機感を如何に共有するかをこの半年試行錯誤してきた。

今丸一日のオフサイトミーティングを終えてみて、個人的な達成感は80%。
完全に本音でお互いぶつかり合えたかというとまだまだだったが、それでもお互いのチームにまで首を突っ込んで本質的な課題が何か、どうすればそれを解決できるかという方向性を議論し共有できたことについては非常によかった。

今回課題解決のための議論を重ねる中で気づいたのは、マネージャーにも大別すると2タイプがいるということ。
一つは、与えられた職務権限や社内規則の中で解決しようと思うタイプ。
もう一つは、目的を明確化し、その目的を達成するために既存のルールが障害となるのであれば、そのルールから疑って変えていこうとするタイプ。

どちらのタイプもより活躍できる場面や時代はあると思うが、僕は既に過去経験して知っていることへの対応力よりも、出会ったことのない問題に直面したときにどういう思考回路で解決に取り組もうとするのかが、この市場が飽和して縮小に向かいつつある日本で働くこれからのビジネスマンの成功の99%を決めると思っている。
その場合必要となるのは戦略だったりフレームワークだったりするのだが、戦略はまだ実行していない以上仮説に過ぎず、その仮説の精度を高めるのはロジック、論理的思考しかない。
そしてその論理的思考を元に合意形成を図ろうとすると、論理的な文章力と会話力(含 質問力)が求められる。
これまでのキャリアの中で比較的多様な経験を積んでこれたのだが、自分自身まだまだで、特に質問して最終的に高い次元で納得感を醸成して人を動かすための質問力が足りない。
これは簡単ではないのだが、避けて通るわけにも行かない。

以前読んだ佐々木常夫の著書でも、マネージャーとしてのコミュニケーション業務の重要性に加えて「黙知はダメ、言語知」と何度も触れていが、まさにその通りだと思う。


そうか、君は課長になったのか。

そうか、君は課長になったのか。

  • 作者: 佐々木 常夫
  • 出版社/メーカー: WAVE出版
  • 発売日: 2010/02/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



まさにその言語知のために、お互いの業務に閉じこもってセクショナリズム化するのではなく、疑問に思えば相手のテリトリーにまで首を突っ込んで聞く、議論する、反論する、納得する、やることを決める、というプロセスは絶対に必要だなと改めて感じた。

さて、実際そういったやりとりを経て、クイックウィンで対応した方がよいと全員が感じたものがいくつか洗い出された。
これらのアイテムについては月曜日以降如何に早く一発目の成果を出すかに掛かっているので、ここは全力を挙げて部門のチームプレーを発揮したいし、立場上その取りまとめを全力で実施したい。
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