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欧州視察研修2011~イタリア編 [仕事]

更新間隔が空いてしまったが、11月上旬に行った欧州視察研修の続きのイタリア編を。
フランスでがっつり朝から晩までの現地視察を行った翌朝は朝一番の便でローマ入り。
ここローマにある現地法人と、そのジョイントベンチャーパートナーを視察するのが仕事の目的。

2010年5月にも家族で訪れたローマだったが、改めて空港からホテルに向かうだけでバスの車窓から見える景色に歴史的建造物がひしめき合っている・・・というよりも街全体が2000年前の遺跡そのままを残しているのに驚く。

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ちなみにローマではまだ地下鉄が2本しか走っておらず、随分前から3本目のC線を建設中なのだが、少し掘ると遺跡に当たるので全く工事が進まないそうだ。

着いたその日はランチの後は駆け足での観光タイムとなったが、個人的に最も楽しみにしていたのは去年はあまりの長蛇の列で断念したバチカンへ入ることができたこと。
この日は平日で雨模様だったので、観光客も少なかったようだ。

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ご存じの通りバチカンは世界最小の国家で総面積0.44㎢、人口僅か800人程度なのだが、それでも主権国家なので統治組織も存在している。
もちろんそもそもの存在意義はカトリックの総本山としてローマ教皇が居住しているという点だが。
現在のローマ教皇はベネディクト16世だが、前任(という表現が良いかどうかは分からないが)のヨハネ・パウロ2世が30年以上にわたる統治を実施したために、後任者としてはまた余りに長期の在任期間とならないように、伝統を重んじる保守的な姿勢かつ既に高齢であるベネディクト16世が選ばれたという話もあるらしい。

(写真左手側の建物の最上階の右から二番目がローマ教皇の執務室だそう)
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ちなみにベネディクト16世はドイツ出身で、その他の候補者としては黒人やアジア人もいたそうだ。

話がそれたが、バチカンに入るとバチカン博物館を抜けてシスティーナ礼拝堂、そしてサンピエトロ大聖堂へという流れになる。

システィーナ礼拝堂はミケランジェロの描いた壮大な壁画が有名だが、まさに圧巻だった。
サイズ的には天井の高い大きな体育館といったものだが、ここでは壁画の保存のため写真撮影も禁止だし、ガイドによる説明も息に含まれる湿気が壁画にダメージを与えるという理由から大々的に行えないという徹底ぶり。
壁画の説明はWikipediaにでも譲るが、宗教美術に詳しくない僕でも見たことのある絵を含めて壁面から天井にびっしり描かれており、圧巻だった。
一時は煤で真っ黒になっていた礼拝堂の絵を10年以上の歳月をかけて修復したのが日本テレビの援助によるものというのにも驚いた(当時どれほど煤で汚れてしまっていたかというのは天井の隅の一部に当時のままの一角を残していることで比べて見ることができる)。

システィーナ礼拝堂を抜けると、世界最高に豪華絢爛といわれるサンピエトロ大聖堂へ。

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よくぞここまでと、正直美しいと思うよりも畏怖の念を感じてしまうほどの大理石をちりばめた豪奢な作り。
壁面にあるモザイク画も、とてもモザイクとは思えない程の細やかさで、ただただ圧倒される。

一方で全ての彫刻、建造物、壁画には時には明示的に時には暗示的に当時の権力者(=スポンサー)が分かるような記やストーリーが隠されており、数百年におよび権力闘争の産物でもあると考えると、信仰と平和というものの関係を考えさせられる。
正直なところ、無宗教者からすると理解を超えている部分があまりに多い。

バチカン観光中に雨が土砂降りになったため、その後はホテルに戻るしかなかったのだが、短い時間でも市内のホテルから少し行くだけで歴史的建造物何でもござれというローマは、その歴史の古さといい量といい、スケール感がすごい。

翌日は朝から晩まで仕事漬けとなったが、個人的には参考になることが多すぎてできればあと2日ほど真剣に仕事目的で滞在したかったほどの充実度だった。
どれほど充実していたかというと、その後のローマでの自由時間を全てホテルの部屋に籠もって覚えているうちに訪問録を取りまとめ、帰りの飛行機の中でも寝る間を惜しんで成田に着くまでにA4 20枚ほどのレポートをまとめ上げたほどだった。
その後この2週間ほどで何度も読み返したが、日本の金融業界、自分の会社、そして自分の業務への示唆に富んでおり、何度思い返しても新たな発見がある。

残念ながらBlogでは仕事内容は一切書けないが、とにかく充実した一週間の欧州視察だった。

久々に飲んだ本場のフランスワインも、最後のローマでのディナーで堪能したアマローネもおいしかったし、また近い将来もう一度海外で働きたいという思いを強くした旅でもあった。

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